ハンズオン支援について

ここでは、弊社のハンズオン支援について、ご説明いたします。

ハンズオン支援のスキーム

 スキームの概要

弊社が、ハンズオン支援を提供する場合のスキームは、次のとおりです。

弊社と、対象企業さまとの間で、「経営支援契約」を締結し、経営支援のミッションを明確にします。多くのケースでは、まず事前に、「デューディリジェンス(経営内容の精査)」を実施して、なにを経営支援のミッションとするか、明確にいたします。

 そして、この「経営支援契約」にもとづき、弊社からプロ経営人材を、対象企業様に、在籍出向の形で、役員として派遣いたします。この役員派遣を、弊社では「ハンズオン(hands-on)」と呼んでおります。もともとは、米国の投資会社を中心に生まれた用語です。

経営人材の派遣にあたり、経営支援契約と併せて、「役員派遣契約」を別に締結いたします。「役員派遣契約」にもとづいて派遣される経営人材は、一定期間のあいだ、対象企業さまの経営陣として執務いたします。

派遣される経営人材が、「代表取締役」や「COO」「COO兼務CFO」など、経営全般の責任者として執務する場合を、とくに「フルレンジ・ハンズオン」とよんでいます。

フルレンジ・ハンズオン支援による再建成功事例のほか、弊社の支援事例は、こちらをご覧ください。

ハンズオンの期間

派遣された経営人材がハンズオンする期間は、多くのケースでは3年間が標準的です。3年以上の契約期間となるケースもございます。

「石の上にも三年」ということわざがありますが、どんな企業でも、抜本的な企業体質の革新を図るためには、共通して、そのくらいの日数がかかるように感じています。この点を、弊社では、「企業再建は『千日行(せんにちぎょう)』」と表現することもあります。

弊社の過去の再建成功事例にかんがみますと、「千日」という区切りは、やはり、経営を抜本的に変えるには、そのくらいのエネルギーを投入することが、必要なように思います。

他コンサルタント会社とのちがい:「フル・コミットメントの方針」

 ここでは、弊社独自の支援スタイルである「フル・コミットメントの方針」について、他コンサルタント会社とのちがいを中心に、ご説明いたします。


「フル・コミットメント方針」その①:プロ経営者が、経営の最終責任を担う

 また、弊社のハンズオンでは、机上の空論のコンサルタントではなく、企業が直面するナマの問題を解決しうる「実務人材」を派遣することを、最大限の主眼としております。

そのため、派遣される経営人材は、「人事権を含む、経営全般の最終責任者として働く」スキームであることを、弊社が業績良化をコミットする条件とさせて頂いております。

経営において、もっとも重要な資源は人材です。人をどのように配置し、権限と責任を与え、どのように評価するかは、経営再建の成否をにぎるカギです。

そして、停滞企業・再生企業では、ほぼ例外なく、人事マネジメントや労務管理のありようや、組織文化のありように、不健康な事象がみられます。

そのため、そこをテコ入れするために、人事の最終権限は、弊社から派遣するプロ経営者が担うことを、条件とさせて頂いています。具体的には、派遣される経営人材が、「代表取締役CEO」や「COO(最高業務執行責任者)兼CFO(最高財務責任者)」など、経営の最終判断権者として執務させて頂くスキームをとっています。

もちろん、けして唯我独尊の経営をするわけではなく、対象企業の株主様やオーナーの方とコミュニケーションを重ねながら進めさせて頂くことが大前提です。あくまでも、対象企業の競争力を強化・良化するためのスタイルです。

弊社のこの方針は、たとえば、プロ野球の監督が、選手の採用や育成、試合で起用するかどうかの判断を、自らの判断で行うことと、パラレルに考えて頂ければ、わかりやすいかもしれません。対象企業がプロ野球チームであり、株主は球団オーナー、従業員が選手たち、そしてチームの監督は経営者にあたります。

「事業再生」とは、球団が監督(プロ経営者)を雇って、弱小チームの強化を図り、リーグ優勝をめざすことと、リーダーシップやマネジメントの本質的には、まったく同じことです。

そのように考えて頂ければ、弊社のこの方針をご理解いただきやすいかと存じます

「フル・コミットメント方針」その②:金融機関からの借入へ個人保証を提供

一方で、そのように大きな経営権を担わせていただく代わりに、対象企業の金融機関(銀行・リース会社など)からの借入については、派遣されるプロ経営者個人も、通常の経営者の方と同じように、金融機関に対して「個人保証」を提供いたします。

これは、弊社及び派遣される経営人材が、対象企業の経営再建について、確かな自信をもって臨んでいることを証しするための方針であります。この点は、他のコンサルタント会社ではまったく行っておらず、弊社独自の方針です。

弊社では、フルレンジ・ハンズオンのこのような二つの特徴をあわせて、「フル・コミットメントの方針」と呼んでおります。

ひとことでいえば、「現状を打破するために、経営全権を担わせて頂くけれども、会社のために、ファイナンスの責任も負わせて頂きます」というスタイルです。

弊社は、対象企業の再建や成長のためには、このような支援スタイルが、もっとも確実に、結果につながるように考えております。

また、このようにシビアな職業経験を重ねた人材は、コンサルタントとしても有能な人材に成長するため、このような方針を採用いたしております。

事実上の「経営の委託」スキーム: 「自分ごと」を生むための仕組み

このように、弊社のフルレンジ・ハンズオン支援では、「フル・コミットメントの方針」の二点のように、対象企業に深く関与し、経営を直接執行させて頂くことになります。

そのため、弊社から派遣する経営人材は、通常の経営者の方と同じ責任と権限を有することになります。

ひとことで言えば、「コンサルタントを派遣」するというより、「コンサルタントもできる能力を持ったプロ経営者を派遣する」というのが実態に近いスタイルです。

ですので、このスキームは、事実上の「経営の委託」に近い支援スキームととらえて頂いたほうが、より実態に近くご理解いただけるかと存じます。ただ、重ねてご説明いたしますと、けして唯我独尊の経営を行うわけではありません。

「経営」と「オーナー(所有)」とが分離し、経営者への経営の委託、という構図が明確になりますので、株式会社制度の本来の趣旨に立ち返り、コーポレート・ガバナンスが良化しやすくなる支援スキームでもあるように考えております。

また、このような「フルレンジ・ハンズオン支援」スキームを利用することによって、派遣されるプロ経営人材や、弊社にとっても、もはや「他人ごと」ではなく「自分ごと」として、対象企業の経営をとらえることになります。

なにごとも、まず「自分ごと」の目線にならなければ、結果は生まれません。

業績の再建というのは、けして簡単ではありません。

しかし、企業経営の歴史をひもときますと、多くの企業には、じつは、倒産の危機に直面しながらも、それを克服してきた歴史があり、その克服をなしとげたのは、当事者である社員や経営陣たち自身の敢闘精神と、理屈ではない努力にあることに気づかされます。

そのような「当事者性」を引き出し、派遣されるプロ経営人材のポテンシャルを最大限に引き出すために、弊社では、このような経営支援手法を重視しております。

「フルレンジ・ハンズオン支援」と、フル・コミットメントの方針は、弊社も、対象企業様の経営リスクを相応に負担することになるのですが、以上のような趣旨で、非常に有効な事業再生手法であると考えております。

また、そのような観点から、弊社が、重度の再生案件に対して、「ハンズオン支援」をご提供する場合は、他のコンサルタント会社のような関与の浅いハンズオンはあまり提供せず、主として「フルレンジ・ハンズオン」のスタイルを中心としております。

そして、「フルレンジ・ハンズオン」のように密度の濃い企業支援を実現しやすくするために、弊社では、コンサルタント会社としていたずらな規模拡大は追わず、あえてブティック型の少数精鋭に徹しております。

「ミッション」の明確化と、「デューディリジェンス」

事前デューディリジェンスの実施

ハンズオン支援において、「なにを経営支援のミッションとするか」は、ケースバイケースです。

 抽象的には、「事業再生」とか「業績の良化」が目的となるわけですが、ひとくちに「事業再生」といっても、その状況は千社千様です。

広義には、たとえば、バランスシートが債務超過に陥っている案件であれば、その解消をめざすことが、ミッションとなりますし、別の案件では、赤字なので、事業成長や営業体制をととのえることでPLを重点的にテコ入れしたいというケースであれば、その実現がミッションとなります。

しかし、債務超過や赤字の原因は、対象企業様の状況によって千差万別ですので、そこをさらに明確に定義してから、経営再建にとりくまないと、再建は成功しません。

そこで、ハンズオン支援を実施する前に、まず弊社がアドバイザーとして、対象企業さまの経営内容の精査(デューディリジェンス)を実施いたします。アカデミックな言い方をしますと、問題解決の技術論にいう、「問題の定義」といわれるフェーズです。

「ビジネス・コア」の精査

事前の「デューディリジェンス」では、人事マネジメント、財務マネジメント、そして本業をどうマネジメントしているか、の三点を中心に、精査を実施いたします。弊社では、これら三点を、「ビジネス・コア」とよんでおり、「経営」を構成する重要なファクターととらえています。

弊社のデューディリジェンスでは、他の大手コンサルタント会社や監査法人よりも、現場を重視し、社内をつぶさに調査いたします。

たとえば、財務マネジメントを調査する際には、財務諸表、資金繰り表だけでなく、総勘定元帳や仕訳帳など生データも頂戴して、スプレッドシートを用いてこまかく分析いたします。また、在庫を保管する物流センター、工場の生産現場などへも頻繁にハンズオンして、「数字」と「現場」のつながりを精査します。

また、人事マネジメントについては、就業規則や三六協定など労務管理の調査にとどまらず、どのような人事評価制度を採用しているか、その内容は経営効果がみこめるものか、組織図、権限分掌や決裁基準の仕組みは適切で経営効果がみこめるものか、などを、マネジメントとリーダーシップの観点から精査いたします。

 また、本業のマネジメントについても、営業体制や、仕入・調達の体制が適正で、収益に貢献しうるものか、基幹のITシステムは、在庫や物流、経理を適切にコントロールしうるものか、経営判断を助けるものであるか、それを改善するとすればどのような手順が必要であり、何が論点となるか、生産設備や保管設備に今後コストが必要なものはないか、などを精査いたします。

公認会計士の方から以前、弊社のデュー・ディリジェンスについて、「監査法人のおこなう監査よりも広範で、ビジネスそのものの評価に深く切り込んでいる」という評価を頂戴しました。

単に、会計的な視点にとどまらず、「経営」全体の視点から、ビジネスモデルや、ヒト・モノ・カネのマネジメントそのものの状態に深く切り込んでいくため、結果として、他の専門家からは、そのように見えるのだと思います。

弊社の場合、ひとたびハンズオンが開始すると、「フル・コミットメントの方針」にもとづき、弊社と弊社から派遣するプロ経営人材いずれも、相応に、リスクを負担いたします。

そのため、「どうやったらその現状がよくなるか」「起死回生の打ち手はあるのか」という観点から、深く思索をめぐらすデューディリジェンスになるのだと考えております。

このデューディリジェンスの段階での調査の深さが、つづく「フルレンジ・ハンズオン」での経営再建の成否を左右することになります。

「フルレンジ・ハンズオン支援」を謝絶させて頂くケース

また、弊社がデューディリジェンスを実施し、或いは弊社が調査した結果、以下に該当する場合には、弊社による「フルレンジ・ハンズオン支援」を謝絶させて頂く場合がございます。

「フルレンジ・ハンズオン支援」にかぎらず、アドバイザリとしてのご支援も謝絶させて頂いております。

事業再生や倒産、不良債権・不良投資の業界では、こうした背景を伴うケースが、もともと非常に多く存在します。とくに、金融犯罪・経済犯罪が、国際化、高度専門化、秘匿化がすすむ近年は、さらにこれらの背景が存在するケースが次第に増えているように実感しております。

弊社では、真剣に自社の発展を願い、従業員や取引先、金融機関、地域社会への責任を真摯に自覚されて、経営の正道によって事業再生を図らんとする中小企業様のみを、ご支援の対象としております。

どうぞ宜しくご理解を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

 

 

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